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⾃宅流刑通信(4)

どうやら、「⾃宅流刑通信」もこれで最終回になりそうです。この「流刑」期間中、運動不⾜にならないように、⼀⽇に⼆時間か三時間、⼈通りの少ない裏道を散策するよう努めてきたのですが、⽬的もなく通り過ぎるのを⽬的としてぶらついているうちに、道端に⽣える草ぐさと挨拶を交わすようになってきました。誰に頼まれたわけでもないのに、道端に咲く草ぐさも、⾃分の咲くべき時を⼼得、花をつけています。ある⽇、⻄洋蒲公英(た […]

自宅流刑通信(3)

40章は、『老子』全81章のなかでいちばん短く、全21文字です。この短さのなかに『老子』の説く哲学の根本原理が圧縮されています。 21文字は、前半と後半に分けることが出来ます。 前半は、整然と五言の対聯(ついれん。対句とも言う。二句で一組になっている形式。)になっていて、その最初の対聯の各五言の最後、「動」と「用」は韻を踏んでさえいます。全文は以下のとおりです。 反者道之動  (反[ハン]は道[タ […]

⾃宅流刑通信(2)

みなさん、お元気でお過ごしのことと願っています。4⽉24⽇(⾦)の今夜も、ABCは、⾔うまでもなくお休みです。で、前々回から始めた「⾃宅流刑通信」を、少しお送りすることにします。 ☆ ⽼⼦14章に「能知古始是謂道紀(能く[よく]古始[こし]を知ること、これ道[タオ]の紀[き・のり]=要[かなめ]なり)という⼀節があります。ほんとうに古始を知り⼼得ることこそ道[タオ]を⽣きる上でいちばん⼤切なことだ […]

⾃宅流刑通信(1)

前回お送りした『⽼⼦』第⼀章のテクストは、それまでとは違う読みを紹介したのでしたが、違っているところは、じつはただ⼀箇所。「無名天地之始 有名萬物之⺟」だけでした。 ここを、これまでは誰もが、「無名(むめい)は天地の始(天地のはじまり)」と訓じてきたのを「無(む)は天地の始まりを名付く(「無」という⾔葉は天地の始まりのことを⾔う「⾔葉=名」だ)」、 同様に、「有名(ゆうめい)は万物の⺟(ばんぶつの […]

⾃宅流刑通信(0)

⽼⼦ 第⼀章 道(タオ)というべきは つねの道(タオ)にあらず 道可道⾮常道 名となづけるべきは つねの名にあらず 名可名⾮常名 無は天地の始まりを名付け 無名天地之始 有は万物の⺟なるを名付く 有名萬物之⺟ ゆえにつねに無は以(も)ってその妙を観ぜんとし 故常無欲以觀其妙 つねに有(ゆう)は以ってその皦(きょう)を観ぜんとす 常有欲以觀其皦 この両者同じ出でにして 此兩者同出⽽ 名を異にし同じき […]

次回の<⼟曜の午後のABC>は、2月15日(⼟)14:00〜17:00 波⽌場会館3C です。

2月15日(土)の<土曜の午後のABC>は、11月から始めている<「創世記」をミケランジェロの案内で読む>の続きを予定していましたが、そもそも「創世記」を読もうとしたのは、「老子」をより深く理解する手助けに、というところにありました。「老子」が語っている天地創成説、それはどんな天地創世論か、それをもっと考えるために、まずは、旧約聖書の天地創造論「創世記」を開いて確かめておこうと始めたのでした。この […]

年末のご挨拶

2019年も終りに近づいて来ました。それぞれ、みなさんいろいろ振り返って、また、前を見ておられることでしょう。 ボクにとっても、収穫の多い、学ぶことの多かった一年でした。 それを活かして、来る年も、がんばりたいと思います。 2020年最初のABCは、1月17日(金)19:00〜 波止場会館4B。「ゴッホ−出さなかった手紙」を続けます。そして、 オワーズ河、これは、ゴッホが描かなかったオーヴェルの風 […]

次回の<⼟曜の午後のABC>は、12 ⽉14 ⽇(⼟)14:00〜17:00 波⽌場会館3C です。

「創世記」の勉強を続けます。ヘブライ思想が編み出した世界創造神話を、ミケランジェロを案内役に考え直してみる試みの続きです。 12 ⽉14 ⽇は、ことし最後のABC。17:30 から、忘年会を、と予定しています。場所は、元町「ワインホール」。元町の裏通りにあり、駅からはちょっと歩きます。当⽇はABC が終わったあとみなさんといっしょに参ればと思っていますが、忘年会だけいらっしゃる⽅は、ポンパドールと […]

次回<土曜の午後のABC>は、11月29日(金)19:00〜21:00、波止場会館4Bです。

テーマは、「ゴッホ、出さなかった手紙」。 ヴィンセント・ヴァン・ゴッホが出さなかった手紙は、亡くなる時ポケットにあったというテオ宛の手紙があまりに有名ですが、もうひとつ、それよりひと月ほど前に書いたゴーギャン宛の手紙があります。 テオに書いたほうは、亡くなったとき持っていたので、いずれは投函するつもりではなかったのかという疑問を残しています。が、ゴーギャン宛のほうは、あきらかに書きかけて止めてしま […]