蕪村が詠んだ「詩経」

12月11日(土)は、2021年最後のABCでもあり、詩経と日本との関わりから産まれた一つの美しい結実、蕪村の仕事を眺めてみます。

詠われている季節は「春」なのですが、蕪村は詩経を読みながら、その詩が呼び起こしてくる日本の春と望郷の思いを掬い出して詩を作っていました。それは、江戸時代には誰も試みたことのない、新しいスタイルの詩でした。蕪村の胸のうちに閃いていたそんな詩境に想いを寄せて、新しい年へなにか希望をみつけて行きたいものです。