<土曜の午後のABC>6月15日(土)は、波止場会館4B で14:00〜17:00です。
<人類はこの世の始まりをどのようにイメージしたか>と大風呂敷なタイトルを掲げましたが、ずっと古事記を読んできて、ちょっと後を振り返り、あらためて古事記の冒頭部分を旧約聖書の創世記と比べて読んでみようという試みです。
創世記の日本語版を開くと、まず「初めに、神は天地を創造された」とあります。
フランス語版や英語版ドイツ語版を覗くと、その原文を日本語に返すと、「その始まり、神は天と地を創造した」(英)、「神による天と地の始まり」(仏)、「初めに、神は天と地を創造した」(独)と、欧文版では「天と地」と訳されているところ、日本語版では「天地」と二字熟語にして、「天」と「地」の間にある「と、et、 and、 und」を訳していません。
今回は、ここに注目するところから議論を始め、神の行為に敬語を用いない欧文、古事記に書かれている「神」と旧約聖書の「神、God、Dieu、Gott」のちがいを考え、そのことが欧米大陸で育った人間と日本列島に生きてきた人間の思考や生きかたにどんな関わりをもたらしているか、考えて行きたいと資料を準備しました。
資料は、
1「創世記第1章冒頭部分の日本語版、フランス語版、英語版」と「古事記冒頭部分読み下し」
2 創世記冒頭の仏語原文例
3 創世記冒頭の英語版原文例
4 創世記独文冒頭例(ルター訳)
の4点です。