『失われた時を求めて』の森へ(2)「反サントブーヴ論」と翻訳。

今回のメインは、プルーストの未完の原稿「反サント・ブーヴ」論の一節をめぐって、

翻訳に不可能はない、しかし完璧な翻訳というものはない。

というテーマのもと、プルーストの伝えようとしたことから、翻訳とはなにか、そして表現するということはどういうことかを問い直し、文字・言葉による表現の構造的原理とでも名づけたい問題へと考えを巡らせていきたいと考えております。