<土曜の午後のABC>を再開します。

みなさん、お変わりなく元気でお過ごしのことと推察しております。
6月13日(土)、三ヶ月ぶりのABCです。ABCを始めて15年。こんなに長く休んだのは初めてです。
ともかくこの13日土曜日。14:00〜17:00、波止場会館。
部屋は、3F中会議室(いつもの3Cの向かいの部屋)に変更しました。少しでもゆったり座れるように大きめの部屋を、と考えた次第。

久しぶりのABCなので、気分も新しく、いつも立っている池の畔から離れて、珍しいテーマを、準備しました。
<或る短編小説を読む>
です。19世紀の終りに東京で書かれた短編小説が材料です。

お送りするプリントは、ちょっと小細工して、作品名と作者名を隠しております。本文を読みながら、これはどんな人が書いたのだろうと考えるのを楽しみたい、というのが目論見です。
現代人には、19世紀末の日本語はまるで外国語のようなので、現代語の試訳を付けておきます。(予習は要りませんが、もちろん前もって読んでおいていただいくに過ぎることはありませんので、早い目にお送りしようと、ここ数日がんばりました。翻訳というのはこれで満足というのが絶対に来ないのですね。)

それから、以前『美を生きるための26章』に載せた「文学作品を構成する8つの要素」も添付します。この8つのキイワードを手掛かりに、作者不明にしてタイトル不明の小説を解読して行くのを楽しめれば、という魂胆なのです。
19世紀の日本人は、この短編をすごく面白がって読んだはずです。そういう喜びをもういっぺん取り戻せないか、という馬鹿馬鹿しくかつ超真面目な試みです。