<もどき>と<忌み>—美を生かすもの

今日は<もどき>と<忌み>をキイワードに、<無文字文化>の問題を考えたいと思います。

<無文字文化>の時代の長いながい沈黙に近い時の蓄積を前に感動することは、<声>のはかなさに深い思いを馳せることにほかなりません。

声は消えて行くが、形は消えない。昔の人は鋭敏に心得ていて生きていきました。

その様子を、まず、粥見井尻の土偶と同時期の草創期土偶とを見比べながら考えたいと思います。