ミケランジェロのシスティーナ礼拝堂「最後の審判」のイエスはなぜ無髯の若者なのか

9月21日のテーマは、
<ミケランジェロのシスティーナ礼拝堂「最後の審判」のイエスはなぜ無髯の若者なのか>
です。
先日、フィレンツェのドゥオーモ大聖堂にあるミケランジェロの「ピエタ」が修復に入ったニュースを教えてもらって、修理中でなければ見られない角度からの写真など眺めているうちに、前回のABCの終わりがけに、中世のキリスト教はギリシャ・ローマ文化からどのくらい影響を受けたか、という質問があって、中世のキリスト教神学はプラトンやアリストテレスを学ぶことによって出来上がった、キリスト教にとっては、異教であるギリシャ哲学の出会いがなければ、あの壮大緻密な神学は生まれなかった。同様に、その美術にもギリシャ・ローマは大きな存在だった、と型通りのお答えをして時間切れになったのを思い出し、この問題をもうちょっと掘り下げたいと、急にこんなテーマを用意した次第です。