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essay
太田省吾氏が亡くなった──
『なにもかもなくしてみる』(五柳書院)が、太田さんの最後の言葉になった。ボクが太田さんと最後に会ったのも、その本の打ち合わせのためか五柳の小川さんと一緒だったときだ。また、そのうち会えるし、新しい劇も見られると思って別れたのに── 今度会ったら話題にしたかったことは、最後の本にも収録されている「震災」の問題である。阪神大震災はボクの身近に起り、死んだ知人を思い、追悼の短編小説を書いて近い人に配った […]